ベレト & ベルナデッタ Ｂ

ベルナデッタ
いやあ、今日は良い天気ですね、先生。 こういう日は、引き籠もるに限ります！

ベルナデッタ
外界から隔絶された安心感…… 何だかしみじみとしますね！

ベルナデッタ
えっ、それ聞いちゃいますか。 まあ先生なら良いですけど。

ベルナデッタ
あたしの父は金銭欲が強い人なんです。 あたしのことも道具としか見てなくて。

ベルナデッタ
椅子に縛りつけられて四六時中躾けられて、 とにかく良い相手と結婚しろって……。

ベルナデッタ
あたしもそれに頑張って応えてたつもり だったんですけど……

ベルナデッタ
気づいたら、自分の部屋から 出られなくなってたんですよね。

ベルナデッタ
怖くなっちゃったんです。 何をやっても父は不満だったみたいで。

ベルナデッタ
そんなんじゃ結婚できないって、 ただただ叱られ続ける毎日でした。

ベルナデッタ
遊ぶ時間もなし、友達を作る自由もなし、 部屋に籠もって独りでいるのが一番……。

ベルナデッタ
部屋から引きずり出された時には、 半狂乱になって大怪我しちゃいました。

ベルナデッタ
それ以降、父は興味を失ったらしく…… あたしの存在は無視されましたね。

ベルナデッタ
あ、やっぱ気になります？ 実はほとんど拉致だったんですよ！

ベルナデッタ
母に命令された従者が、寝ているあたしを 袋に詰め込んで、気づいたらここでした。

ベルナデッタ
最初は死ぬかと思いましたけど、 とりあえず寮の部屋に籠もって……。

ベルナデッタ
そして今に至ります。 何とか生きてます……。

ベルナデッタ
……ああっ、ご、ごめんなさい！ あたしの暗い話で先生の顔も暗く……

ベルナデッタ
今の話は忘れてください！　あたしの ことなんて、語る価値もないですから！

ベルナデッタ
どうしよう、こんなんだからいっつも 文句言われてばっかなんですよね！

ベルナデッタ
……はあ……はあ……はあ。 お恥ずかしいところをお見せしましたああ！