ベレト & フェルディナントＡ / houses.fedatamine.com

フェルディナント enters the scene

CG 27

フェルディナント

……そうか。このような生き方も……

ベレト enters the scene

フェルディナント

む、貴方か。ちょうどよかった。

遅くまで熱心だ
ちょうどいい？

フェルディナント

ああ、もう夜かね？少し熱中し過ぎたようだ。

フェルディナント

貴方に話したいことがあってな、それでちょうどよかったわけさ。

フェルディナント

……貴方の、生き方の話だ。

フェルディナント

私は、貴方はまさに英雄のごとき存在だと感じている。

フェルディナント

失われた紋章を宿し、天帝の剣を使い、皆の先頭に立って大いなる敵と戦う……。

フェルディナント

だが…… 一方で、貴方は軍師のような地位にもある。

銀雪の章
Else

フェルディナント

皆に指示を出しながら、皆が事を成す手助けをしているようにさえ見える。

フェルディナント

王たる者の隣に立ち、補佐する役目を進んで負っている。

フェルディナント

貴方には、何かを成そうという欲がない。だというのにすべてを、成し遂げていく。

過大評価だ
欲はないかもしれない

フェルディナント

どこが過大なのだ。すべて事実ではないか。

フェルディナント

ああ、そう言える貴方が恐ろしい。

フェルディナント

今、私が読んでいたのはファーガス神聖王国の建国史なのだがね……

フェルディナント

ファーガスを建国した獅子王ルーグには、二人の親友がいた。

フェルディナント

そのうちの片方が、 “無欲の軍師”パーンだ。

フェルディナント

建国史によると、パーンは何も欲さず、その命さえも、ルーグの手助けに費やした。

フェルディナント

英雄のごとき力を持ちながら出しゃばらず、決して名を残したがらなかったという。

フェルディナント

故に、パーンが具体的に何を成したのかは、記録として残っていないようなのだ。

フェルディナント

ただ親友のルーグを助けたと、伝わるのみ。

そんな人が……
不勉強だった

フェルディナント

知らないのも無理はない。私とて名前しか知らなかった。

フェルディナント

だが、貴方の生き方を見て、パーンの知られざる偉業に思い至ったのだ。

フェルディナント

もちろんこれは想像に過ぎない。だが、そうであっても構わない。

フェルディナント

結果が記録に残らない生き方でも、何かが成せるのではないかと！

紅花の章
Else

フェルディナント

ああ……私はエーデルガルトには勝てない。いつだって彼女は私の前を行くだろう。

フェルディナント

ああ……私はエーデルガルトには勝てない。たとえ戦争で討ち破ることがあろうとも。

フェルディナント

だが、それでいい。私は私だ。

フェルディナント

貴方のように、あるいは私の読み解いた “無欲の軍師”のように……

フェルディナント

形に残らぬことであっても、私は成すべきを成したい。