ベレト & フレン 女神の塔

フレン
……あら、そこにいらっしゃるのは、 先生じゃなくって？

フレン
先生も……興味があっていらしたんですの？ ふふ、わたくしも、そうですのよ。

フレン
あら、違うんですの？

フレン
てっきり、この塔にまつわる伝説を聞いて、 いらっしゃったのかと。

フレン
うふふ、ご存じないの？　わたくしも先日、 お友達に教えていただいたばかりですけど。

フレン
舞踏会が催される日の夜、 この塔で男女が何かお約束を交わすと……

フレン
女神様が必ず成就させてくれるっていう 伝説があるらしいのですわ。

フレン
そんなこと、あるはずもないのですけど、 信じてらっしゃる方も多いようですの。

フレン
うら若き男女が、いったいここで どんなお約束を交わすのか……

フレン
わたくし、興味があったので、 ここで誰か来るのを待っていたんですのよ。

フレン
そうしたら先生が……。あ、もしかして、 先生、どなたかと待ち合わせを……？

フレン
あら、残念。 もう誰もいらっしゃらないのかしら……。

フレン
ねえ、先生。もし伝説が本当だとしたら、 先生は女性とどんなお約束をなさいます？

フレン
思いつきませんの？ 相手がいないと、想像できません？

フレン
では、わたくしが先生の相手だとして、 何か約束してみていただける？

フレン
わたくし、３つ数えますから、そうしたら 女神様に何かお約束なさってくださいね。

フレン
さん、にい、いち……はい、どーぞ！

フレン
……！

フレン
はあ……。 わたくし、ちょっとドキっとしましたわ。

フレン
なるほど、男女のお約束というのは、 そういうことでしたのね……。

フレン
流石は先生、お勉強になりましたわ。 わたくし、少し大人になりましたわ。

フレン
……あ、今のお約束、女神様が本当に お聞きになってたら、どうしましょう。

フレン
わたくしは別に構いませんけど……うふふ。 それでは先生、ご機嫌よう。