ベレト & シルヴァン Ｓ

シルヴァン
先生……あんたを待ってましたよ。 白んでいく空やら雲やらをぼけっと眺めて。

シルヴァン
しかし、感慨深いですね。 この５年、戦って、戦って……

シルヴァン
ようやく、苦しい時代が終わりを告げた。 これからは新しい時代が始まるんです。

シルヴァン
……なのでいい加減、俺も俺の運命に けじめをつけようか、と思いまして。

シルヴァン
そう。俺の運命は、紋章なんかじゃなく 俺が決める。……これは、その一歩目です。

シルヴァン
俺の紋章を利用しようとする女じゃなく、 誰かが決めた相手や、遊び相手でもなく……

シルヴァン
俺は、本当に好きな女と結婚したい。 ……駄目ですかね。そういうのは。

シルヴァン
や、やっぱり俺、信用できないかー……！ まあ、そりゃあそうですよねえ……。

シルヴァン
……だったら、信じてもらえるまで 何度だって求婚するだけです。

シルヴァン
先生。俺と結婚してほしい。 あんたのためなら、何だってやる。

シルヴァン
……信じてほしい。 もう俺は、俺の心に嘘をつくつもりはない。

シルヴァン
………………！

シルヴァン
ああ、あんたと一緒にいられるなら、 それだけで一生外に出なくたっていい！

シルヴァン
あんたが他の女を見るなって言うなら この目を失ったって構わない！

シルヴァン
え、大げさでしたか？ それは……その、すみません。

シルヴァン
今まで薄っぺらい言葉ばっかり吐いてきた もんだから、加減ってのがわからなくて……

シルヴァン
……けど、ああ、本当に良かった。 安心して、力抜けちまいましたよ。

シルヴァン
これからは、あんたが隣にいてくれる。 新しい時代を、一緒に歩いていける。

シルヴァン
それだけで俺は、本当に…… 心の底から幸せなんですよ、先生。

シルヴァン
……おっと、しまった。 俺ばっか幸せになっても、仕方ないよな。

シルヴァン
誓うよ。 俺は一生を懸けて、あんたを幸せにする。

シルヴァン
……絶対に、だ。