ドゥドゥー & イングリット Ｃ

ドゥドゥー
……怪我はないか。

イングリット
……はい。

ドゥドゥー
……そうか。ならいい。

イングリット
………………。

イングリット
……あなたに助けられずとも、 私だけで切り抜けられました。

ドゥドゥー
……そうか。悪かったな。

イングリット
………………。 ……いえ。

ドゥドゥー
………………。

イングリット
その……すみません、ドゥドゥー。 あなたが憎いというわけではないのです。

イングリット
殿下もあなたに信を置いている。 私にとっても、大切な仲間……です。

イングリット
……それでも、私は。 私は、あなたたちダスカーの民を……

ドゥドゥー
受け入れられんのも、仕方のない話だ。

ドゥドゥー
おれは王都で、数え切れぬほど お前のような者を見てきた。

ドゥドゥー
罵倒され、唾を吐かれ、石を投げられたのも 一度や二度の話ではない。

ドゥドゥー
だが、その怒りは当然のものだ。 否定するつもりはない。

イングリット
……そう、ですか。

ドゥドゥー
無理をして、おれと接する必要はない。 おれもお前には近寄らん。

ドゥドゥー
……だが、戦いの間だけは許容してほしい。 お前が死ねば、殿下は悲しむ。

イングリット
……そうですね。 ではお互い、そういうことで。

ドゥドゥー
……了解だ。