アッシュ & ツィリルＢ / houses.fedatamine.com

ツィリル, アッシュ enter the scene

あ……アッシュ。

やあ、ツィリル。どうしたの？　何かあった？

ずっと、お礼を言おうと思ってた。前は……ありがとう。助かった。

前……いつの話？

ここの掃除、手伝ってもらったでしょう？

……ああ、あの時のか！すっかり忘れてたよ。

結構前の話だし、たいしたことでもないし、わざわざお礼なんて要らないのに。

そうだ、今日は何か手伝えることある？何かあったら、遠慮しないで言ってよ。

ボク、任されてる仕事は、できるだけ自分でやりたいんだ。

でも、僕がちょっと手伝うくらい、君の立場には何の影響もないだろ？

それはそうだけど…… それでも、やっぱり遠慮はするよ。

ボクは……雑用係の仕事をしてるから、パルミラ人でもここにいられるんだし……。

身分の違い、みたいなこと？それは、わからないでもないけど。

僕だって、貴族の方に頼み事をするのは、やっぱり気が引けちゃうし……。

それと同じだよ。だから、ボクなんか手伝わなくていい。

だとしても、僕に遠慮は要らないよ。僕は平民の貧しい家の生まれなんだしさ。

運良くここに来れただけっていう点では、君と変わらないんだから。

ボクと変わらない……アッシュが？うーん、そうかなあ……。

それに今、僕が君を手伝うことについて、生まれとか身分とかは関係ないと思うな。

だって僕たちは仲間だし、友達だろ？

……友達？

友達が困ってたら、放っておけない。助けるのは当然だよ。

当然なの？　友達っていうのも、ボクにはよくわからないんだけど。

もし僕が困った時には、君に助けてもらう。そうやって助け合うのが友達なんだよ。

ふうん……わかった。でも、今日はもう片づいたから、また今度、手伝ってくれる？

もちろん。助けが欲しくなったら、いつでも呼んでね。

アッシュ leaves the scene

アッシュは、友達で…… 友達を助けるのは当然……。