ハピ & リンハルト Ａ

リンハルト
うーん、この通路も外れか……。 探求は足にくるね、やれやれ。

ハピ
もう諦めたら？ アビスって、無駄に広いだけだし。

ハピ
それに、今はこんなことに 時間使ってる状況じゃないって。

リンハルト
こんなこと？ わかってないなあ。

リンハルト
僕にとっては戦争の趨勢なんかより、 君のことのほうが遥かに重要だよ。

ハピ
はいはい、紋章学的に重要だよね。

ハピ
キミの誤解を招く言い方にも だいぶ慣れてきちゃったよ、まったく。

リンハルト
誤解を招くって……本音なんだけど。 まあいいや。

リンハルト
とにかく、魔獣を呼び寄せる君の力が……

リンハルト
血に、紋章に込められた一種の魔法術式の ようなものだとわかったんだ。

リンハルト
任意の対象を呼び寄せる転移の魔法は かなりの研究が進んでる。

リンハルト
後は知覚と距離の問題さえ……

ハピ
またややこしい話？ ハピ、感覚派だからわかんないんだけど。

リンハルト
今はわからなくてもいいけど……

リンハルト
君の力が解明されたら、その制御には 理論的な把握が不可欠になるよ？

ハピ
わかったわかった。 そん時が来たら頑張るし。

リンハルト
本当かなあ……。

ハピ
一人じゃムリかもだから、 キミに教えてもらうことにするよ。

ハピ
ほら、ハピが失敗したら困るから、 助けてくれるでしょ？

リンハルト
ええ？　何で僕が…… ……仕方ないか。

リンハルト
非常に不本意ではあるけど、 適材適所を考えると僕が適任だよね……。

ハピ
不本意なの？ 今日だって元気に地下道参りしてるじゃん。

リンハルト
これでもかなりの億劫さを感じてるんだよ。 でも君のことのほうが遥かに……

リンハルト
……この話、したばっかだよね？

リンハルト
とりあえず、次はこっちの隠し通路を 進んでみようか。

リンハルト
ティモテの残したとされる書を 見つけないと。さあ、行こうよ。

ハピ
はーい。見つかんなくて、ハピのこと 解決しなかったらどうすんだろうね、キミ。

リンハルト
ここまで来たら、最後まで付き合うよ。 一生かかってもね。

ハピ
………………。 いや、そんなにかけられても困るし。