ヒルダ & レオニーＣ / houses.fedatamine.com

ヒルダ enters the scene

はあー、もうやってらんない。何であたしが書庫の整理なんて……

こういう時に頼めそうな人はいないし、怠けるとうるさく言う人がいるし……

……ここなら、誰もいないわよね。ちょっと休憩……

……ん？　何の音……？

はっ！　てやっ！　せいっ！

レオニー enters the scene

ヒルダ enters the scene

レオニーちゃんか。飽きずによくやるわねー。

……ん？　これ何だろ。

レオニー enters the scene

おい、持ってくなよ？　わたしのだ。

こんなところに落っことしといたら、ゴミかと思っちゃうじゃない。

置いておいたんだ。汗で汚れるから。いつもは首にぶら下げてるんだけど。

地面に転がってる物は落ちてるっていうの！汚したくないなら部屋に置いときなさいよ。

お守りなんだよ。持ち歩かないと意味がないだろ。

頑なねえ。 ……それにしても、年季の入ったお守り。

子供の頃に、師匠から貰った物だからね。

ふうん。大切なら洗うとかすれば……。あ、木製だから難しいか。

樹脂で塗装したりすれば、綺麗に保存できるわよ？

ついでに、可愛く装飾も付けようよ！女の子は綺麗な物を身に着けなくちゃ！

折角、師匠が作ってくれたんだ。そのまんまがいいんだよ。

ふーん？　まあ、レオニーちゃんがいいなら別にそれでいいけどさー。

あたしなら、年季の入ったお守りより、綺麗な首飾りのほうがいいなー。

……あんたはそうだろうよ。「女の子」であるあんたは。

師匠はわたしを人間として指導してくれた。人間として大切なことを師匠から学んだ。

わたしは師匠の教えを忘れない。だから、これはこのままがいいんだ。

ふうん……。