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マヌエラ enters the scene
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マヌエラ
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らーらららーたらったらー……♪ ららららーん……らららー……♪
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エーデルガルト enters the scene
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エーデルガルト
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ん? その曲……
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マヌエラ
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らーらーらたった……♪ ……あら、エーデルガルト?
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エーデルガルト
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マヌエラ殿、貴方の歌っていた曲…… 昔、聞いたことがある気がします。
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エーデルガルト
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それも貴方自身が歌っていたような…… 帝都の歌劇場かしら?
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マヌエラ
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うふふ、覚えていてくれて嬉しいわ。 きっと歌劇を見に来てくれたのね。
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マヌエラ
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帝都アンヴァルでは、ミッテルフランク 歌劇団は何度も公演したから。
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エーデルガルト
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やはりそうでしたか。 伯父に連れられて行きました。
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エーデルガルト
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もう一度見たいと願ったのですが、その後 私は王国への亡命に同行させられ……
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エーデルガルト
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数年後に再び帝国に戻った時には、 貴方はすでに引退していましたね。
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マヌエラ
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そうだったのね。……ということは、 あたくしを見たのは一度きり?
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エーデルガルト
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ええ、そのはずです。
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マヌエラ
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それなのにしっかりと曲まで 覚えていてくれて、光栄だわ。
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エーデルガルト
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それだけ印象的だったのですよ。 マヌエラ殿の歌が。
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エーデルガルト
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でも、どうしてあれほど早く引退を? まだ10年、20年と続けられたはずです。
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マヌエラ
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そうねえ……確かに、あたくしの周りには そのくらい歌い続ける人もいたわ。
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マヌエラ
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けれど、あたくしは…… 自分の全盛期に引退したかったの。
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マヌエラ
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あたくしの歌声は主からの授かりもの。 それは年齢と共に衰え、いつか失われる。
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マヌエラ
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だから、あたくしはその時までに…… 自分の力で生きる術を得ようと考えたのよ。
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マヌエラ
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主に歌声をお返しして……それでも しっかりと生きていけると示すために。
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エーデルガルト
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女神を信じ、恩を感じているのに、 それを離れて自分の力で生きると……?
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マヌエラ
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うーん、何て言うのかしらね。 主の存在は、あたくしの心の支えよ。
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マヌエラ
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けれど、あたくしの体を支えるのは、 あたくし自身でしょ?